twitterにてキャッチした記事。
<ブラック企業>学生と企業の認識の差 給与金額で顕著に (毎日新聞) – Yahoo!ニュース
もはやブラック企業という単語を見ない日がないくらい毎日のようにブラック企業に関する記事が様々なメディアで配信されています。
このブログでも以前書いたブラック企業に関する記事が結構読まれていてまあそれだけ世間の関心が集まるキーワードってことでしょうか。
で今回このyahooニュースの記事で気になったのが一番初めに登場する「残業代が支払われない」ってところ。
「ブラック企業だと思う条件」は、「残業代が支払われない」が学生75%、企業側78%とトップ。
残業代が支払われないってそんな問題なのか?
と疑問に思いました。
報酬は拘束時間に対する対価ではない
学生が残業代が支払われないことに対して「ブラック企業だ!絶対に働きたくない!」って思うのはわかります。
時給でしか給料を貰ったことのない学生にとって給料は自分が働いた時間に対して支払われるもの。アルバイトはどれだけ多くの客に接客しようが勤務時間が同じであれば自給は当然同じです。
しかしこの回答企業側が78%とはどういう神経してるんだろ?って感じです。本音言ってないなさては。
正社員で雇うということ
企業側にとって正社員で雇うということは今後の発展に貢献してもらう人材を雇うということです。一方非正規で雇う人材は発展のための材料、一時的な補填といった感じ。
正社員で入社した人は報酬を得たければ会社の発展に貢献する義務があります。
会社に貢献できない人は報酬を得る権利がないも同じ。だからといって給料を払わないのは法律的に問題なので仕方なく給料を払っているというのが企業側の本音です。
残業代は出ない方が自然
労働時間に対してお金を払っているアルバイトならともかく仕事、人に対してお金を払っている正社員の場合残業代が出なくて当然です。
例えば100個が一日のノルマだとして、Aさんが8時間で100個生産することができるのに対し、Bさんは100個生産するのに10時間掛かるとした場合、Bさんには2時間分の残業代を支払う必要が出てきます。
仕事の早いAさんよりBさんの方が残業代を得られる分報酬を多く受け取っていることになります。
これって絶対おかしいですよね。
だったら遅くやった方が得じゃんって話になります。
もちろん現実には仕事の早いAさんが評価され最終的には報酬も多くなることでしょうが単純に残業代だけの話に焦点を当てるととてもおかしいことになります。
残業代を出す目的
もちろん法律的な話もありますがそれ以外にも大きく二点ほど企業が残業代を払う目的があります。
一つは「基本給を上げずにたくさん働かすため」
二つめは「辞めさせないため」
です。
基本給を上げると簡単に下げれない
社員の給料を上げることは簡単ですが逆に下げることは企業側にとって簡単じゃないようです。
普通の会社なら「おめえ気にいらねえから来月から給料5万カットね」と部長の一存で部下の給料を簡単に下げることができなくなっています。
生活掛かってますからね。解雇と同じで減給は正当な理由がない限りできなくなってます。
なのでもっと働いて貰いたい時、基本給を上げるより残業代を出す方が企業側にとってメリットが大きいわけですね。忙しい時期は残業代払ってそうで無い時は払わないってことができます。
辞められたらやっぱり困る
会社にとって従業員に辞められることはデメリットでしかありません(よっぽど使えない人を除く)。
なので適度に報酬を払って繋ぎとめる必要があります。
現に毎月のように残業をして残業代を常時貰っている人は残業代がないと生活が左右されるくらいの状況に陥ってます。そういう人たちにとっては残業万々歳なのです。
社蓄のための残業代
残業代が出ることによって残業をすることが苦痛でなくなるということはそれだけ会社に遅くまで残る原因になる、つまり社蓄と化していきます。
悪く言えば残業代は社蓄のためのエサ、社蓄になりたくない人にとって残業代はむしろ必要ないというのが私の考えです。中途半端に残業代とか出るから繋がれっぱなしになるんです。
残業時間より残業代を重視する学生は入る前から社蓄になる気でいるのかなーと思いました。
いやそれ以前に圧迫面接がどうとかって時点で入る前から主従関係になる気でいるよねw