たまに人生はドラクエに似ているとか、言う人いるけど全然違うだろうと突っ込みたくなります。
こういう事を言う人ってどれだけ狭い世界で生きているのか気ならないところですね。
ドラクエってクリア出来るように作られているんですよ。そして人が遊ぶために、娯楽のために作られた物だから苦労をなくして楽しむことが出来ます。苦行なら誰もやりません。
人生に決められたラスボスはいない
人生はドラクエのようにラスボスも中ボスも小ボスも設定されていませんし、そもそも敵が何なのか、誰が味方なのかも分かりません。
現実世界では敵も味方も自分次第。自分の立ち回りによって敵、味方が決まるわけですし、その気になれば「気に入らない」と思う人を次の日から敵にすることも可能ですよね。
この部分をドラクエ化するなら登場する全てのキャラクターが敵、味方が判別出来ない状態で始まり、その中から敵味方を自分でより分ける必要があります。
また、現実世界にはボスがいません。いるとすればそれは自分が作り出した幻想に過ぎず、それを倒さずして次に進むこともできますし思い込みによって消す事も可能です。
人生に決められたボスはいないんです。
お金はすぐに貯まらない
ドラクエはゴールド(お金)を貯めることが苦行とされていますが、現実世界から見ればこんなのへでも無いです。
ドラクエなら(シリーズにもよるかもしれませんが)1日ずっと敵を倒し続けばだいたいその近くの町で買える商品全てをそろえることが可能です。
しかし現実世界では毎日同じことを繰り返すような仕事をしている人はだいたいいつまで経っても貧乏であることが多いです。
もちろん丸1日働いたくらいではその近くの町で売っている商品全てを買う事は出来ません。
しかし現実世界にはドラクエのようにチマチマ単純作業を繰り返して稼ぐ方法以外にも寝ているだけでお金を稼いでいるような人もいます。すごいよね。
単純作業で経験値は溜まらない
ドラクエの世界では毎日同じ敵を倒し続けることで経験値がどんどん溜まります。更にはぐれメタルのようなレアな敵に出会えてショートカットすることも可能です。ドラクエのレベル上げは苦行と言われていますが、数日間同じ作業を繰り返すだけで世界一強くなれるなら楽なもんです。
現実世界ではこうはいきません。
自分が目を開けていなくても出来ることを毎日繰り返しても経験値を溜めることは出来ません。
現実世界では自分が経験したことがないことに挑戦しないと経験値は溜まらないんです。
重要なことが抜けすぎではないか
人生をドラクエに例えるような発言をする人、何度か見たことがあります。
でもこれって凄い無理がありますよね。
もちろん人生をドラクエに例えようとする人だって、ドラクエと人生は違うってことくらいわかっているはずです。
でも問題はその「違う部分」があまりにも重要すぎること。
「敵が決まっていないのが人生」
「お金がすぐに堪らないのが人生」
「経験値がすぐに溜まらないのが人生」
敵が決まっていなくて、お金がすぐに堪らなくて、経験値がすぐに溜まらないドラクエって果たして面白いんでしょうか。
ドラクエに限らずロールプレイングゲームって決められたストーリーがあって、決められた敵が出てきて、決められた人が仲間になるから誰もが楽しむことが出来るんですよ。
逆にそれらがない自由度の高いシュミュレーションゲームなんかは遊べる人が限られてニッチなジャンルとされることが多いです。最も人気のあるマインクラフトとかシムシティとかは結構売れてるけどドラクエやFFに比べるとずっとマーケットが小さいんです(シュミレーションゲームの大ヒット作であるマインクラフト100万本に対してドラクエシリーズは300万本以上売れているものも多い)。
自分で決められる人は少ない
自分でやりたいこととか、やるべきこととか、決められない人って多いと思うんですよね。
仕事だって自分で探すことが出来ない人が多いでしょ。
だからそういう人にとって、
「人生はドラクエのようなもんだよ」
という言葉は結構刺さるんじゃないかと思うんですよね。
だって、ドラクエだと思えば簡単じゃないですか。
決められたストーリーに沿って、決められたボスを倒していけば勇者になれるんだから。
でも現実にはラスボスもいないし決められたストーリーだってありません。
でも自分で決められるから好きにやっていいんです。
ドラクエみたいに自分から困難に立ち向かわないといけないとかしんどいでしょ。