「一万円のスーツしか買えない」
「ユニクロですら高く感く感じる」
「服にお金を掛けられない」
賃金上昇の報道がなされるも年収500万円サラリーマンの45%は「去年より生活が苦しい」との回答だったらしい。
年収500万円サラリーマン「昨年より生活が苦しい」。45%が回答 | 日刊SPA!
年収500万ってそんなに悪くないよね。
この記事を読んですぐに私が18歳の時に勤めた会社で働いていた年配の方の話を思い出した。
今が一番生活がしやすい時代?
高校を卒業して私はすぐに親戚のコネで製造業の会社に就職しました。
その職場に最も高齢の高橋さん(仮名)という方がいて、年齢は当時72歳。
もう10年くらい前のことだから現在生きていれば82歳くらいか、だとすると生まれた年が1933年(昭和8年)でヒトラーがあの独国の首相に就任した年でもある。すげー時代だ。
もちろん戦前生まれなので太平洋戦争をくぐりぬけてきたわけで当時のことを、
「焼夷弾がまっこと綺麗じゃったよ」
とか話していた。
しかしそういう戦中の話よりも一番記憶に残っている話は、
「今はなんでも安く買える。今が一番生活しやすい。わしが若い頃はスーツ欲しくても3カ月給料貯めな買えんかった。」
という話。
10年前の景気が良かったというわけじゃない。
私達昭和の終わりから平成に生まれた人は昭和の高度経済成長期やバブルを経験しておらず、大人達の「あの頃はよかったなあ」という話をさんざん聞かされて育った。
同時に平成不況とか失われた10年とか就職氷河期とか散々言われ続けて育ってきたもんだから、今が一番良い時代なんて考えたこともなかった。だから「今が一番生活しやすい」という言葉は衝撃的だった。
もちろんその高橋さんが裕福だったわけじゃない。
ただ、生活に必要なモノを安く買える今の時代はお金なくても生活しやすいってことを話していたんだよね。
お箸、スプーン、フォークや食器、はさみや工具までも100円で買える時代。
ユニクロが高く感じる理由
一昔前だとユニクロは他のブランドに比べて破格に安くしかも品質も良かった。なので私のような低所得者層にとってはありがたい存在でした。
しかし最近はSPA(小売製造業)のアパレル会社も増えてきてユニクロよりも安い衣料品店が増えてきました。
例えば近年軒並み店舗を増やしてきているジーユーもユニクロより圧倒的に安い。ジーユーはユニクロの親会社でもあるファーストリテイティングの子会社で、ユニクロが値上げしたのは客層自体を分けるためだと考えられる。
しかしユニクロが消費税増税に合わせて値上げしたのは実質5%程度で「高く感じる」のはやっぱりそれ以上に安いブランドが目立ってきたからだと思います。
要するにもっと安いのがあるから高く感じるだけで、お金がないならその安い方買えばいいだけなんです。
貧しい人は給料が上がっても貧しいまま
「1万のスーツしか買えない」
「ユニクロの服すら買えない」
と言っている人は例え年収が500万から600万、1000万になったってきっと貧しいと感じているでしょう。
何故なら、「1万のスーツしか買えない」と言っている人が年収1000万になったところで、
「本当は30万のスーツが欲しいけどお金がないから10万のスーツしか買えない」
と考えるからです。
年収500万の人は1万円のスーツを切るのは恥ずかしいと感じる人は、年収1000万になると5万、10万のスーツだと恥ずかしいと感じます。きっとね。
なので余程の高所得者にならない限りはきっと貧乏のまま。
少し前に「飲食店の時給を1,500円にしろ」みたいなデモが話題になりましたがあれも同じ原理で、時給1,000円が1,500円になったところで多分ほとんど変わりません。
「貧しいのは日本じゃありません。あなたの心です。」
気持ちが豊かになれば多少お金なくても豊かに感じるもんですよ。
え?私ですか?
お金ないですよ?
奥さんと二人で年収300万ないですよ。
でも別に生活苦しいとかほとんど感じませんね。あんまり使わないから。
まあでもお金はあった方が良いよね。