日本は世界で最もサービスの良い国と言われる反面世界で最も労働環境の悪い国でもあります。
ブラック企業と呼ばれる労働環境の悪い会社ではサービス残業は当たり前、休日出勤をしても手当ては貰えず過酷な労働環境を強いられています。
しかし私はもう何年も前から企業がブラック化するのは70%以上がモンスターと化した一般客の責任であると考えています。
一般客は企業に「求めすぎ!」
ってことを前から言いたかったので記事にします。
ちなみに一般客と言うのは会社の看板を背負っていない一般顧客を指します。何故一般客限定なのかというと会社という看板を背負っている法人客の場合、周囲の迷惑になるのでモンスター化しにくいんです。
一般客の三つの勘違い
いつからか一般客は「私は客だから偉いのよ!」という勘違い意識が当たり前となっています。ここではその一般客の勘違いについて語ります。
お客様は神様は勘違い
三波春夫の言葉が起源とされる「お客様は神様」というのが何故か一般客にとって当たり前となっています。
各企業もそれに準じて「お客様ありきの商売」、「私たちはお客様のおかげで飯が食べていけるので神様のような存在」というような企業理念を語る会社も多いです。
だけどこれちょっと待てよ!って感じです。
会社が「お客様は神様」と思うのは勝手ですが客が勝手に自分たちは神様だと思うのはちょっとおかしいんじゃね?って感じです。
そもそも「私たちはお客様のおかげで飯が食べていける=私たち客のおかげでおまえ達食べていけるんだぞ」はというのが勘違い。
確かに客ありきの会社です。そういう意味では会社にとってお客様は神様なのかも知れません。
しかしその会社に客が来なくなってもそこで働いている人たちの大半は死んだりしません。会社が倒産すれば困る社員は多いかもしれませんが飯が食えなくなって餓死する人なんていませんから。
お金を払った分のサービスは保証されるは勘違い
正直現代の飲食店の価格設定はもはやバカとしか言いようがありません。
牛丼一杯280円、寿司が二貫で100円、飲み放題料理付きで2000円ってなんだよその単価w
確かに昔に比べ効率よく生産が可能になり、単価も抑えることが出来るようになったわけですが一般的な個人経営の店の半額以下です。そしてこれら大手飲食チェーン店のほとんどがブラック企業と呼ばれる会社なわけです。
現状はその単価で利益を捻出するために犠牲を払っている従業員が大勢いるわけです。
つまり本来ブラック企業で働く従業員が正当な労働環境ならば単価はもう少し高いかあるいはその製品自体の質が低くなるかどちらかなわけです。
たまに牛丼屋で「味噌汁がぬるい」とか居酒屋チェーンで「来るのが遅い!」とか言っている人見ますがその単価で受けられるサービスはその程度なんだよということを理解するべきって思います。
客の方が偉いと思っている
神様とまではいかなくてもサービスをする会社側よりサービスを受ける側の客の方が偉いと思っている人は多いです。
でもこれって激しく勘違いです。
よく明らかに年上であるコンビニの店員さんや飲食店のウエイターにタメ口で話す人がいます。会社はもちろん隣近所の人には敬語で話すのにコンビニの店員だけにはタメ口。おかしいですよね。
買って上げているというのが上の立場にあると勘違いしている人は多いですがお金と引き換えに商品を受け取っている分立場は対等だと考えるべきです。
そのお店にが仕入れて身近で手に入れる環境を与整えてくれているおかげでわざわざアメリカまで買いに行かなくて住んでいるわけなんですよ?
モンスター客の事例
現在法人向け設備の営業をしている私ですがそれまでは殆どが一般客相手の仕事をしていました。先にも少し触れましたが法人客は会社の看板を背負っていたり、周囲の目を気にしたりするので傍若無人な態度、いわゆるモンスター化はしにくいです。
一方一般客は会社に勤務していない人もいますし企業側にとってはどこのだれかもわからないことが多いのでやりたい放題。丁度匿名の掲示板に似ています。
ここでは私がゲームセンターのアルバイトで経験したモンスター顧客の事例を紹介します。まじで実話ですw
パチンコが当たらない!金返せ!
私はパチンコ店で働いたことないのでわかりませんが当たらないからと言って「金返せ!」という客がいるのでしょうか?
多分いないでしょう。パチンコ店の場合、負けたらお金が返ってこないことは承知で訴えても返してくれるわけがないということぐらい、どんな客でもわかると思いますから。
しかしゲームセンターの場合は別。
パチンコと違ってゲームセンターのパチンコ(パチンコ台を改良したコインゲーム)は遊びなので一般客はお金がなくなる覚悟がありません。
ゲームセンターのパチンコは意外とお金使います。しかも当たっても対価が得られない。
そのため「当たらないからお金を返して欲しい」という客が結構います。いやまじですw
「ゲームセンターは楽しむところ、楽しめなかった私はお金を払う理由はない」というのが客の言い分。これで正当なこと言っていると思っているらしいです。恐ろしいw
ちなみにお金は返せませんが当たりを入れることで対応しました。
子どもが盗んで使った金を返して欲しい
最近ゲームの課金などで問題になり、今となっては結構ありがちな事例ですが当時は相当ビビリました。
客の言い分はこう。
「子どもがおばあちゃんのお金を盗んでゲームセンターで○万使った。子どもがそんな大金持っているわけがないので不振に思わないこの店が悪い。全額返して欲しい。」
えぇ!??
それ新手のギャグっすか先生!?
いやまじでこんな客いたんですよこれが。
この客かなり質が悪くて消費者センターに訴えるとかNPOに相談するとかで結構問題になりましたが結局何処にも相手にされず客の泣き寝入り・・・←当たり前wこの店で使った証拠もないし。
ちなみに子どもが使った金は正確に覚えてないけど確か3万円くらい。昔ならともかく最近は普通にいるので別に目立ってもなかった。年も小学校高学年くらいなので不信感はなかったです。ていうか結構デカイ店だったので把握できない。
UFOキャッチャーの景品以上に使った金を返して欲しい
ゲームセンターで働いてた頃、このUFOキャッチャーがらみのトラブルが後を絶ちませんでした。
特に問題となったのがこれ。
「私はこれを取るのに1万くらい使った。この景品は普通に買ってもせいぜい1000円くらいの物。残りの9000円を返して欲しい。」
はあ!?
自分で突っ込んだんでしょ?!バカだからヒートアップしたんでしょ?しかもそれアミューズメント専用だから普通に買うこと出来ねえから!
って言いたいですよね。
こういう人の性質の悪い所は返金以外に手の施しようがないところ。突っ込んでも取れない!って客なら取りやすくしてやればいいしもう一個オマケしてくれならオマケしてやればいいんですが返金してくれって客は対応しようがありません。
まずゲームセンターでゲーム代金の返金は法律上できない、なによりそれで返金していたらゲームセンターは倒産します。
こういう客は手の施しようがいないので店長が土下座していました。いやまじで。
ちなみに実際に使ったお金は殆どのケースが証言の半分以下。おいふざけんなよ。メータみたらすぐわかるんだよw
ちなみに・・・
そもそもUFOキャッチャーって勘違いされてる人多いですがあれギャンブルじゃないんですよ。
よく景品の金額より安く取れるかどうかが勝負みたいに思っていますが景品は法令で最高価格800円(仕入れ価格)と決まっています。
景品は中古はダメとか生き物はダメとかいろいろ決まっていて、当たり前ですがゲームセンターのUFOキャッチャーをギャンブルにしたらあかんということです。
あれはただの遊び。取れるか取れないかを楽しむもんです。
今日のまとめ
ゲームセンターの店長の謝罪は半日にも及びました。
冷めた味噌汁を入れなおすのは一分もあれば出来ますが髪の毛一本入ったお弁当を作り直すのは数分では出来ません。
予定より一分の遅刻で客が怒り、数時間のタイムロスをすることは日常茶飯事。
そんなことばっかりやってたら8時間の勤務時間では足りなくなります。
ようするに、
一般客が企業に「安くて早くて正確で顧客を最高に満足させる完璧さ」を求めることでそれに応えようとする企業がブラック化していきます。
記事冒頭で私は70%以上が顧客側に問題があると言いましたが残りは働く従業員の問題です。
劣悪な労働環境なのに我慢して働くからブラック企業は成長します。残業代でなくても働くから残業代はでないままですし休日出勤しても手当は出ないんです。
まあそれでもいいやって人が多いのが問題ですねえ。
こんな本がありました
【モンスター ブラック企業】で検索したらこんな本がヒットしました。
中身読んでないけどどうせ大したこと書いてねえよw
とか思っていますw