学生の頃、社会の授業で「貧しい国ではほとんど自殺する人はいないのに対して、先進国では年々自殺者が増加している」って習いましたよね。
当時、これ私のなかで結構不思議でなりませんでした。
先進国の方が豊かで暮らしやすくて幸福度も高いのに、苦悩の成れの果てで自殺する人が多い。逆に貧しくて生きてるのもイヤになりそうな生活送ってる貧しい国では自殺する人はほとんどいない。
意味わからんじゃないですか。普通逆でしょ?
と、若き少年時代の私は思ってたんだよね。
で、まあ想像するわけですよ。学校のいじめで自殺しちゃった学生とかリストラでクビになってクビ吊っちゃった中高年がもし食べるのもやっとで明日のわが身も見えないような国で生活していたらどうだろうって。
もしも貧しい国に行ったなら・・・
もしも例えばガンツ(漫画作品)のように自殺する寸前、クビに輪を掛けて椅子蹴った瞬間目が覚めたらジャングルみたいなとこで「さあ狩りしてください」みたいなとこに瞬間移動したとしたらどうなるか?
日本で自殺するような人は仲間が助けてくれない限りおそらく自殺する前に餓死するか何かで死んじゃうと思うんだよね。
「なんやこれ?」、「ようわからんけどヤバイ。どうしよう?」、「おなかすいた・・・なんか食べないと。でもあんな猛獣倒すの無理やわ・・・」、「誰かに助けてもらうにも言葉わからんわ・・・」ってね。
エネルギッシュな人の場合
お前だったらどこの会社でもやっていけるよ!って感じのエネルギッシュな人っていますよね。怒られてもへこたれないし我慢強くて落ち込まない。
そういう人なら貧しい国に行ってもなんとかやっていけそうじゃないですか。
「獲物どうやったらとれるんや!」、「試しに仕掛けでもしてみるか!」、「あかんかったー!次どうしよ!なんかこれはコレで結構オモロイなあ」
って感じで。
貧しい国で育った人って多分みんなこんな感じで「あれやこれや考えてる暇あったら身体動かせ!」って感じだと思うんですよ。あくまで想像だけど。
「また獲物獲れんかった。どないしましょ・・・このまま死んだほうが楽かいな」なんて人多分いないよ。想像できない。きっとそれどころじゃないよね。だから自殺する人少ないんだろうけど。
気持ちが切り替わる人もきっといる
精神的に疲れきって自殺しようとして高いところからジャンプしても死ねないってよくあるよね。自殺未遂ってやつ。
自殺未遂者って再度自殺する可能性がかなり高いって言われているけどすべてがそうじゃなくて「やっぱり辞めた」って人も結構いると思うんです。
だから死ぬ直前にジャングルに瞬間移動しても「よっしゃやったるでー!」ってなる人もきっといる。
そういう人ってほんと未遂でよかったよねえ。
諦めたら試合終了の世界
貧しい国って生きること諦めたら別に自分で殺さなくても死んでしまいます。餓死なり病死なりいろいろね。
だからそういう国って生きることが目的ですべてなんですよ。幸せがどうとか自分だけ不幸とかそんなこと考えてる暇はない。明日生きることが目標であり怪我せず病気せず生き抜くことが最大の目標なんだよね。
だけど日本のような先進国って別に生きようとか思わなくても勝手に生きちゃうんですよ。がんばって死のうとしない限り死ねない。
別に生きようとしなくても生きれるから生きることを目標にしている人なんて当然いるわけでもなくただ単に何の目的も目標もなく生きている。
でも日本も諦めたら試合終了な世界なんですよ。
表面上は水も腐るほどあって毎日とてつもない食糧が捨てられている。餓死する人がいること自体おかしい国なんだけど結局は自分で何かしないと何も手に入りません。
だから仕事クビになったら再就職しないといけないしそれが困難だったら誰かに頭を下げるなり自分が行動起こさないといけない。
私達大人にとって世界は広くて選択肢はさまざまだけど学校と家の往復しかしたことない子どもにとっては家と学校がすべてだし、その両方に居場所がなかったらどこにも居場所はない。
だからスゲー悩むんだろうし追い詰められちゃうんだと思います。
先進国でもバイタリティが必要だよね
バイタリティってのは活力、活動力、生命力のこと。
リストラされてクビになっても「まだ終わらんよ!」って思うことが出来ないと日本じゃ生きてけないよ。
日本じゃ特に子どもは甘やかされて育てられるよね。別に何もしなくてもご飯は食べれるし悪いことしても牢屋に放り込まれることもない。
いじめられたら(表面上では)先生や親が助けてくれることになっている。もし自殺してしまっても周りに相談できる人がいなかったからとか、教師は何をやってたんだ!って流れになる。
子どもは社会的に守られるべき存在って扱いなんですよね。
そうやって守られてきた子どもって困難に立ち向かう能力が育たなくて、「自分じゃどうしようもない」って思った時誰かに助けてもらうことしか考えなくなります。
頼れる人がいれば頼ればいいんだけどいない場合、本人の中では八方ふさがり状態になっちゃう。
それが学校でいじめられたくらいで自殺しちゃう原因なんだけどそのまま大人になった人はもっと困難が待ってるよね。大人になったら誰も助けてくれない。
バイタリティを養うべき
去年くらいだったか。若い女性が餓死したって事件ありましたよね。
ありえないんですよ。日本で餓死するのって。
福祉が充実している日本では別にお金なくても助けてくれる機関はたくさんあるし病院だって重傷者を目の前にして「お金ない人は治療できません」なんていうところほとんどないと思う。
だから電話で救急車呼べば死なずに済んだだろうし、入院したともなれば生活保護の申請もすんなり出来る。なんとでもなるんですよ。日本で餓死するってほとんど自殺したようなもんだと思う。
結果的には周りに助けてもらうことになるけど自分が助けを求めないと誰も助けに来ない。
知らない人に助けを求めるってやっぱり勇気がいることだし活力が必要だと思います。だけどたとえ豊かな先進国でも最低限のバイタリティがないと無駄に苦労するし最終的に死んじゃいますよ。
特に女性は生まれた時から「守られるべき存在」っていう意識が根強いから自分じゃホント何もできないって人がたまにいます。
豊かな国だからこそ何もしなくても生きていける。だけど時折訪れる苦難を乗り越えるには強い生命力が必要だと思うよ。
バイタリティって大事だよねえと思ったので書いた。