言葉遣い、エレベーターの乗り降りの順、名刺の渡し方、上座、下座・・・
これら何のためにあるの?必要あるの?
ってのが今日のテーマ。
私は学校を卒業し、曲がりなりにも十年近いくらい会社勤めをしていますがこれらビジネスマナーを聞く度ゲンナリします。
マナーなんてそんなに守る必要ないよってのが私の考え。
守るべきマナーとそうでないマナー
マナーを守るのが必要かどうかを考える前にそもそもマナーとは何か?というのを結論付ける必要があります。
マナーを辞書で引くと「礼儀」、「作法」と解説されそれらをさらに辞書で調べると「しきたり」、「きまりごと」のような言葉が出てきます。
ウィキペディアではマナーとは「社会の中で人間が気持ちよく生活するために知恵」定義されています。
つまりマナーとはこう解釈できます。
「社会の中で人間が気持ちよく生活するために作られたしきたり、決まりごと」
人は自由である。何者にもその権利を奪うことはできない。だからといって人が好き勝手をやると他人に迷惑が掛かるのでみんなが気持ちよく生活できるように決まりごとを作りましょう。
で出来たのがマナーということですね。
守るべきマナー
つまりは人の迷惑になる行為をしてはいけない。というのがマナーである場合、それは当然守るべきであると言えます。
図書館や電車内で大声で話してはいけない、子どものいる部屋でタバコを吸ってはいけない、借りた本は元の位置に戻す・・・
これらは当然守るべきマナー。守らないと他人に迷惑が掛かります。
もう一つ守るべきマナーがあります。それは守らなくても迷惑にはならないが、そのマナーを守ることによってより一層気持ちよく生活できるというものです。
頂きます、ご馳走様の挨拶は作った人にとってうれしい言葉です。身だしなみが整っているとと対面した人は清潔感や安心感を覚えます。
トイレットペーパーの端が三角になっていると非常に使いやすいです。
マナーを守ることによって周囲の人が気持ちよく生活出来るのならばそれは守る必要があると言えます。
守るべきマナーはマナーとは言えない
ここまでマナーマナーと言っておいてあれですがこれまで述べてきたマナーはマナーとは言えないと思っています。
「公共の場で大声で話す」や「子どものいる部屋でタバコを吸う」など人に迷惑の掛かる行為はマナーという決まりごとやしきたりの問題ではなくやってはいけない行為、反した人は咎められて当然の行為です。
二つめの挨拶や身だしなみは相手に安心感を与え、トイレットペーパーを三角にするのは次の人が使いやすいようにするという配慮、人のためを考慮した気遣いですね。
世間でうるさく言われているマナーというのはそういった、人が気持ちよく生活するために人の良心から自然に出た行為ではなく、誰かのためにと押し付ける人が気持ちよくなるための行為であると考えます。
(ちなみに私はトイレットペーパーを三角にするというマナーもどうかと思っている。別に取りにくいとも思ったことないし逆に清潔感を感じない。ここで取り上げているのはわかりやすいと判断したためです。)
年配者が気持ちよくなるためのマナー
これまで述べてきたマナーはそんな決まりごと等なくても人の気持ちを考えれば当然やるべき行為と言えます。
「図書館で大声を出してはいけない」というマナーをたとえ知らなくても、集中して本を読んでいる人がいるところで大声で話をするのは迷惑になるから辞めなさいと言われれば子どもでも理解できるはずです。
しかしここから述べる年配者が気持ちよくなるためのマナーはそれと一致しません。
そのマナーがあることを知らない人にとってはどうでもいいことばかりです。
タイトルの「おじさん達の好きなビジネスマナー」というのがこれから登場するマナーたちです。
上座・下座に何の意味があるか
元々上座とは「床の間」のそばを指します。
床の間がピンとこない人は古い趣のある日本家屋を思い浮かべるといいでしょう。場合によっては生け花や掛け軸等がある段になったところです。
元来床の間には三具足〔みつぐそく〕(仏前に供える香炉・花瓶〔けびょう〕・燭台)が置かれていました。要するに神様を祀っている神聖な場所、その近くに身分の高い人が座るのは当然と言えます。
だけど今時ビジネスシーンで床の間のある部屋に座ることなんてあっても飲み会の時くらいですかね。仮にあったとしてもこのコンピュータの時代、普段パソコンのデスクに座っている人間が神聖な場所に座ってどないすんねんって話です。
学校を卒業したばかりの新人が上座に座ったからといって「おい!おまえちょい待て!」って思うのは上座・下座のマナーを知っている人くらいです。
全員が知らなければ誰も気分を害すことはないでしょうし誰の迷惑にもなりません。
この常識、マナーがあるため地位の高い人は上座に座ることが気持ちが良いとされていますが実際社長がトイレの近い人だった場合本当は入り口の近くに座りたいかもしれません。
風に当たりたいから窓際がいいと思っているかもしれません。
本当に気持ちよくなってもらうのなら問答無用で上座ではなく何処がいいか選んでもらうべきなんじゃねえの?って思います。
両手で名刺を受け取る行為に何の意味があるか
以前に、明日使えるムダ知識7選+α!~礼儀・作法偏~ おもてなしの語源でも書きましたが名刺は元々置手紙のような物から来ています。
今でも顧客のところに訪問した際名刺を置いていくことが多いと思いますが本来はその使い方が名刺というものなんです。
現代では初対面の人に自己紹介として名刺交換をしますよね。確かに名前、社名、住所、電話番号が載った名刺を交換するのは大変便利でいいと思いますがそんなツール一つ渡すのに決まりごと必要なんかねって思います。
高価な品、落として割れやすいもの、大事な物を渡す時、受け取る時に丁重に扱うのは当然ですが名刺なんて所詮紙切れ、名刺入れの中には数十枚入ってますし印刷すれば瞬時に補充できる物です。
その交換方法一つでこれだけの記事が書けるほど決まりごとがあるって何なの?って話。こんなの気にする人はそれを知っている人だけです。
たとえ紙切れ一つでも他人から物を受け取るわけなので多少の配慮が必要なのは理解できますがね。
エレベーターの中でも上座論議
先の上座・下座の話を読んで頂けたならご理解頂けるでしょう。正直アホかと思います。
確かにお客様を連れている時、ドアボタンを操作するのは自分です。これはマナーというより何処に行けばいいかわからないお客さんのための配慮です。
降りる人が優先というのも電車と同じで人が降りないと乗ることが出来ないのでその方が効率もいいです。
しかし長くてもわずか数十秒の空間内で上座・下座論議をするなんてアホらしいと思いませんか?人が気持ちよく生活するためのマナーのつもりが余計な気遣いによって人を苦しめたりします。
元々神聖な場所に地位の高い人をうんぬんってのが上座なんだがエレベーターの中で神聖な場所ってw
年配者が気持ちよくなる時は誰かが反した時
マナーは守る守らない以前に守って当たり前と言われます。がこれは思い込みです。
当たり前のことも出来んのか?って見下すための線引き。
マナーってその為にあるんじゃないかと思ってしまうほど理解しがたいマナーは数多く存在します。
おじさんが好きなビジネスマナーを守る必要性
ここまで読んで頂けた方はおじさんが好きそうなビジネスマナーって守る必要あんの?って思っている私の考えをご理解できたかと思います。
冒頭でも言った通り、マナーなんてそんなに守る必要ないよってのが私の考えです。
ですがねえ・・・
当たり前ですが上座に座ったりしません。
葬式のネクタイは黒にしますし結婚式で黒のネクタイはしていきません。
マナーは気持ちの問題
マナーが「社会の中で人間が気持ちよく生活するために作られたしきたり、決まりごと」ならばマナーは気持ちの問題ということになります。
たとえ私がそれおかしいだろ!と思って上座に座っても周囲の人が守るべきマナーだと思っていたら「何やってんだ!?」となり、場合によっては気分を害す人もでてくるでしょう。
「平社員は上座に座ってはいけない」というルールを他の全員は守っているのに一人だけ犯した人がいると気持ちよくありませんよね。
それを守らないことによって気分を害す人がいるのならそれは守る必要がある行為である。でも周囲がそれ(マナー)を知らなければ問題にならない。最低限守っていればOKというのが結論です。
不本意だけどね。